技藝院の文化財修復部門では、地域との継続的な連携のもと、富山県高岡市の伝統的祭礼である「高岡御車山祭」で使用される7基の曳山の文化財保存修復事業に関わっています。
同祭礼および曳山は、国の重要有形民俗文化財・無形民俗文化財の両方に指定されているとともに、2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録された、貴重な文化財です。技藝院では、これらの曳山に対し、所属の教員が修理および修復に関する監修を担当しています。
曳山は、現在も祭礼で実際に使用され続けている「生きた文化財」です。そのため、伝統的な技法や意匠を尊重する専門的知見に加え、祭りの安全な運営を確保する視点が欠かせません。技藝院では、伝統技術の専門分野からの監修にとどまらず、3Dスキャンなどの最新デジタル技術を活用し、曳山の構造や状態を詳細に把握することで、伝統的価値の保存と祭りの安全性の両面を支え、地域文化の持続的な継承に貢献しています。
