技藝院技藝院

技藝院 > News > 能登半島地震で被災した建物の形状記録(3Dスキャン)を実施しました

News

2025.8.15

能登半島地震で被災した建物の形状記録(3Dスキャン)を実施しました


2024年1月の能登半島地震においては、歴史的価値を有する多くの伝統的木造建築が甚大な被害を受けました。技藝院では、それら伝統的木造建築物が有する歴史的価値を保存するため、建築物が取り壊される前に3Dスキャンを実施し、その形状の記録を試みました。

2024年10月および11月には、富山県氷見市において、見事な梁を有するT邸の3Dスキャン計測を行いました(下部の関連リンクから、計測した3Dスキャンデータをご覧いただくことができます)(写真1)。
T邸は、地震被害により、2025年7月にすでに解体を終えた建物です。しかし、3Dスキャンデータにより、現在そして後世においても、解体以前の姿を確認することが可能となりました(図1)。
3Dスキャン技術を用いて失われゆく形状を記録することは、地域の歴史を後世に伝えるうえで重要であるとともに、得られたデータを活用した研究や技術的発展の面においても、大きな意義を持つと考えられます。

また、本活動は、富山大学芸術文化学部の教員も参画している「氷見古材KNOT-WORK」の活動と連携して実施されました(写真2)。「氷見古材KNOT-WORK」は、能登半島地震によって解体を余儀なくされた建物から、廃棄されるはずだった床板・建具・構造材などの「古材」を救出し、次の使い手へとつなぐ取り組みを行っている団体です(写真3)。

こうした3Dスキャンによる記録や古材活用の取り組みを通じて、失われゆく建築文化の価値を未来へと継承していくことは、今後ますます重要になると考えられます。また、本活動は、そうした場面において技藝院が有するデジタル機材や知見の活用可能性を見出す機会ともなりました。

図1 氷見市 T邸の3Dスキャン画像(一部)

写真1 3Dスキャン計測の様子

写真2 解体以前の建物の姿を図面として記録するための実測や、解体の様子(氷見古材KNOT-WORK)

写真3 古材のレスキュー活動(解体・運搬等)および、レスキューした古材の販売会の様子
(氷見古材KNOT-WORK)

【関連リンク】
・氷見市T邸の3Dスキャンデータ:https://sketchfab.com/3d-models/t-151369564d29475c93233eba60168e17
・氷見古材KNOT WORK HP: https://sites.google.com/view/knot-work/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

News & Topics

一覧へ

Share